偏差値40台:国語読解の苦手な娘が克服した、具体的勉強法

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勉強方法

読むのも、書くのも、話すのも苦手。漢字も読めない、語彙も知らない。そんな娘が、国語が出来るはずもない。中学受験の本番まで2年。今更、本読み習慣で読解トレーニングなんてやってられない。

我が子は良くても偏差値40台、元々はもっと低い。
偏差値40台までの子にとっては、偏差値50台とは違った勉強方法が必要なのです。

たくさんの方法を試した結果、2年間で劇的に読解力がつき、志望校に合格しました。

どうやったのか、具体的な方法をお伝えします。

効果的と言われる方法ではダメだった、5つの失敗

国語の勉強法というのは色々あります。ふくしま式で文章の構造を理解することで、文章が読めるようになるとか、線引き方法で重要語句に印をつける。音読することで文章に慣れるなど。

これらは偏差値の高い子にとっては効果があるかもしれませんが、偏差値の低い子にとっては効果が薄い可能性が高い。色々試してみましたが、我が子の場合、効果が無いものはたくさんありました。

効果が感じられなかったこと

  • ふくしま式
    3冊購入し、2冊を2周やったあたりで「効果ない」と感じ3冊目はやらなかった。この問題集は根本的な国語力を上げる為のものであり、中学受験向けではない。低学年あたりから長く取り組むことで、じわじわ国語力アップの効果が実感できるかもしれないが、4・5年で取り組み始めるのには遅い。難関校の為の語彙力対策ならありかもしれない。
  • 線引き法
    文章を理解するだけでも精一杯なのに、更に「線を引く」という仕事が加わるのは荷が重い。線を引くことを意識する余裕がない。線を引くなら、問題文の「何を聞かれているのか」の部分に線を引くべきだと思った。
  • 毎日音読
    何ヶ月か実践してみたが、読むだけでは意味が無いと思った。やるなら、読んだ後にどんな話だったか説明してもらうなら効果あると思う。それを試してみたが、我が子には難易度高くて断念。
  • 漢字練習
    漢字が読めないから意味が分からず理解できないと思って、漢字はたくさん練習したが、漢字問題のための漢字練習にしかならなかったような気がする。練習した漢字が出てこない。
  • 語彙力トレーニング
    言葉を知らないから文章の意味が理解出来ないのかと思って、毎日語彙と意味を教えた続けたが、実際文章に出てくることは少なかった。難関校を目指すなら必要だと思いますが、国語が苦手な子には、それ以外にやるべきことがたくさんある。

色々試したものの、問題が解けない。

【 読む力 】偏差値40以下:国語の苦手の克服法

国語には大きく分けて「読む力」と「解く力」の2種類が必要です。

それぞれ対策が必要なので詳しくお伝えします。

本当に色々試しましたが、なかなか効果があがりません、ようやく辿り着いた国語の勉強法。受験する学校の偏差値や、その子の性格や能力によっても違うと思いますが、少なくとも国語が特に苦手な、偏差値40以下の娘にとっては、この方法で効果を実感できました

読む力:文章を理解する方法

  • 1文づつ、文章を説明(論説文・随筆文)
  • 1段落ごとに、何が書いてあるか説明
  • 心情語に注目(物語文)

1文づつ、文章を説明させる(論説・随筆)

何が分からないのか、文章は1文すら読めていないのか。意味が分かっていないのか。なるべく細かく分解して1文づつ確認していく。このことで「なぜ読めていないのか」が、よく分かるので、何を対策するべきかが見えてきます。

論説文は難しいことが書いてある場合が多いですよね。何が難しいのかは、言葉を知らないから?漢字が読めないから?言葉を知らなくても、前後の流れで想像できる場合も多い。「どんな意味だと思う?」知らない言葉は、予想させて答えてもらう。そして1文に何が書いてあるかを一旦説明してもらう。違う場合は丁寧に説明してあげる。

1段落ごと、何が書いてあるか説明させる

論説文や随筆文は、まず1文づつ理解していき、次にその段落は何が書いてあるのかをザックリ説明してもらう。「筆者の体験」「前段落の例え」「筆者の意見」など。大まかな理解ができてたら、もう少し詳しく説明してもらう。どんな体験?どんな意見?といった風に。

物語文の場合は、情景や登場人物の心情を説明してもらう。場所は?季節は?時間は?どんな気持ち?書いてあることで、分かることをなるべく詳しく説明してもらう。書いてないのに勝手に想像しないことが、物語文では重要。雰囲気で予想しないで「書いてある情報だけ」で的確に情報が「漏れなく」理解出来ているか確認する。

心情語に注目、気持ちを理解(物語文)

物語文で必ず出題される「登場人物の気持ち」と「気持ちの変化」最初の気持ちはどうだった?どこで、どう変わった?などを「心情語」を探し、そこから読み取る練習をする。雰囲気で気持ちを理解したつもりにならないこと。気持ちは必ず「心情語」から見つける、と念をおす。

心情語の例
目の奥が熱くなった/目を丸くした/もじもじした/唇をかんだ/目が泳いでいる/真っ青になった/目が輝いた/目の奥が熱くなった/足取りが重かった/うかつだった/うしろめたい/心苦しい/屈託のない

表現は大量にあるので、全部暗記するよりは、なるべく文章中から感じとりたい「くやしい」と感じたなら「どの言葉でそう思った?」というように、具体的に気持ちを感じ取った言葉を見つけてもらう。

【 解く力 】偏差値40以下:国語の苦手の克服法

解く力:問題に答える方法

  • 何を答えるべきかメモ(問題の理解)
  • 傍線部前後の手がかりを見落とさない
  • 文章読解のテクニックを知る(中学受験国語用の独自理論)
  • 必要・不要な情報の見極め(書き問題)
  • 同じ問題を時間をあけて取り組む

何を答えるべきかをメモ(問題の理解)

書き問題の場合、答えるべきことが答えられていない場合があり、我が子は特に多かった。例えばこんな感じ。

例えば、こんな間違い

問:そうしなかったのは、どうしなかったのですか?
答:一緒に暮らしていきたかったから(×)

「何をしなかったのか」を答えるべきなのに、理由を答えてしまったり

問:その人は、どんなことを行ったと述べていますか?
答:~から守った人(×)

「どんなこと」を答えるべきなのに「どんな人」を書いてしまうなど。

答えを探して書いているうちに、答える内容とずれてしまうらしい。それを解決するために、問題文の上に答えるべき内容をメモし、意識してもらうことにしました。

傍線部や空欄の前後の手がかりに注目

傍線部の前後には必ず重要な手がかりがあるので、前後は特に丁寧にしっかり読むこと。しつこく徹底することで正解率が上がりました。

空欄の場合も同じ。前後が重要。

例えば次のような文

東北で育ったので、[   ]だというこうことを知っています。

という場合「誰が」「何を知ってるのか」を考える。東北で育ったのは誰をまず考えて、その子が何を知ってるのか。「何を知ってる」だけで答えると、別の人が知ってるものを答えてしまうひっかけなどもある。せめて[   ]の一文は最初から最後まで丁寧に読むことを徹底する。

文章読解のテクニックを知る

読解のテクニックを知ること。「文章読解の鉄則」この本には、すぐ使えるテクニックが多く書かれています。即効性が高いのが良い。ただし、あまりにパターンが多いので、どこまで使うべきかは迷いどころ。全て理解し実践しようとすると混乱するかもしれません。間違えた問題や分からなかった問題の「直しの際に、この本のテクニックから導き出すという方法がよいと思います。

一部を抜粋するとこんな内容です

論説文:文末表現「〜ねばらならない」「〜である」といった形で終わる場合は筆者の言いたいことである
物語文:心の成長・心の葛藤が描かれる場合が多い
受験の読解問題を読む上での着目するポイントや、解く上での注意点など、物語文や論説文、詩を解く上での50以上の「鉄則」を中心に進められています。(例えば「〜なのである。」などの表現は作者が主張したい箇所。とか)パラパラと見るだけでも、なるほどと思うことばかり。鉄則の数が多いので、どの鉄則を使うのかは見極めが必要ですが、端的でわかりやすい本なので、すぐ実践できる

“○文字以内に答えよ” 必要・不要な情報の見極め

文字数制限のある問題は、出来るだけ詳しく入れるべきですが、余計な言葉で文字数使ってしまう場合があります。なるべく詳しく入れる為に、余計な言葉は極力省く、それでも入り切らない場合、入れる情報の優先順位をつけて、大事な言葉から順番に入れていく

余計な言葉が入ってる、我が子の間違い例

問:なぜ分かっていないのですか?
答:~なので、分かっていないから。

~だから。で終わるべきなのですが、不要な部分を入れてしまうことで、理由の内容が薄くなってしまっています。しかも「なので~から」という表現も変。

同じ問題を時間をあけて取り組む

国語の場合、一度取り組むと文章を覚えてしまっているので、同じ問題を解く意味は無い。ほとんどの指導書にはそう書かれています。私もそう思っていました。

ですが、国語苦手な子にとっては、実際は意味がありました。2回目以降、読むトレーニングは出来ないが、解くトレーニングは出来る。しばらく間があくと、文章は何となく覚えているが、細かい解答部分は覚えていません。2回目も1回目と同じ間違いをしたりします。

特に書き問題の場合、完璧に解答文を覚えてることはありません

特に1回目で間違えて問題を中心に2回目は行いましょう。

2回目以降でも身につくこと

  • 問題文に対しての答え方
    聞かれ方に対しての答え方、問題文や解答を覚えていたとしても、覚えるべきことなのでしっかり練習になる。こういう聞かれ方をしたら、こういう答え方をする。しっかり身につける。
  • 文章のまとめ方(要約力)
    2文を組み合わせて、必要な箇所を抜き出して1文に短くまとめる練習は、しばらく間を空けてもう一度チャレンジすることで、まとめる力がつきます。
  • 答えの探し方
    傍線部の前後を丁寧に読み、答えを探す。どうやって探したのか、探し方を思い出して解くことで、他の問題でも見当をつけやすくなる。

まとめ

読む力:文章を理解する方法

  • 1文づつ、文章を説明(論説文・随筆文)
  • 1段落ごとに、何が書いてあるか説明
  • 心情語に注目(物語文)

解く力:問題に答える方法

  • 何を答えるべきかメモ(問題の理解)
  • 傍線部前後の手がかりを見落とさない
  • 文章読解のテクニックを知る(中学受験国語用の独自理論)
  • 必要・不要な情報の見極め(書き問題)
  • 同じ問題を時間をあけて取り組む

たくさんありますが、これ以外にも、効果がなかったこともたくさん行いました。地道に、丁寧に練習することで、確実に読めて、答えが導きだせるようになります。

参考にして頂ければと思います。